ヘッドスピードの平均、そしてドライバーの飛距離との関係を知ろう
ドライバーの飛距離を決める要素は大きく3つあります。ボール初速、打ち出し角、スピン量です。どれも重要ですが、ドライバーのうたい文句を眺めていると、スピードアップ、ヘッドスピード、スイングスピードといった「スピード」というキーワードが頻繁に登場することから、ボール初速が重要であることが伺えます。そして、ボール初速に影響する最も重要な要素の一つがヘッドスピードです。
ヘッドスピードの平均と飛距離の目安はどれぐらいか?
ヘッドスピードは身体能力は技量により異なります。身体能力は、性別、年齢、身長、体重なども影響きます。こうしたものを加味される大きな分類として、プロ・アマ、男性・女性といった区分で見ていくと参考になります。
ゴルフメーカーのカタログに数値が紹介されていますので、見ていきましょう。
分類 | ヘッドスピード | 飛距離目安 |
男子プロ | 48m/s以上 | 280ヤード |
女子プロ | 40m/s以上 | 240ヤード |
一般男性 | 38~43m/s未満 | 200ヤード |
一般シニア | 33~38m/s未満 | 180ヤード |
一般女性 | 33m/s未満 | 150ヤード |
ヘッドスピードの4.5~5倍が飛距離の目安
ヘッドスピードに対して、大凡4.5~5倍した値が飛距離の目安です。
※例えばヘッドスピードが40m/sの場合
40×4.5~5=180~200
つまり、180~200ヤード飛ばせていれば標準的となります。
プロの場合、この倍率が6ぐらいの選手もいます。
女子プロが40m/sで240ヤード飛ばすのは、この倍率でいうと真に6倍となります。
ヘッドスピードの割に飛距離が出ていなかったら
上の表や倍率を見て、ヘッドスピードの割に飛距離が出ていない場合、ヘッドスピードを上げる以前に、改善点があると思われます。ここで登場するのが最初に取り上げた飛距離の3要素の残り2つです。
まず1点目がボールの打ち出し角。これが低すぎるとボールの着地が早いですし、高すぎるとボールを上げる方にエネルギーを消費し過ぎてしまいます。
2点目はスピン量です。ゴルフのショットではバックスピンがかかるのですが、このスピン量が多すぎるとボールが吹け上がる効果が強くなり、上にボールが上がり過ぎてしまいます。
最近のドライバーは重心調整やロフト・ライの調整機能が付いているものが数多く販売されています。これらが付いている場合は、浅重心にしてスピン量を抑える、ロフトを立てて打ち出し角を抑えるなど、自分に合ったクラブ設定を探してみると良いでしょう。
打ち出し角、スピン量以外の要素
その他の要素として、そもそもスライスし過ぎるなど、所謂、弾道の直進性が低い場合、フェースアングル、重心角、ヘッドの返り(重心距離)、慣性モーメント、シャフトのしなり強弱など、直進性を高めるためのクラブスペックを再検討してみることも重要です。
スピン量とはバックスピンの量ですので、ボールの進行方向でない左右のスピンが多すぎる場合は、これの改善が先決になります。
まずは直進性の高い弾道を放てるようになることを目指しましょう。
ヘッドスピードの割に飛距離が十分出ているなら、更なるヘッドスピードアップを目指す
先に紹介した表や倍率を見て、ヘッドスピードの割に十分飛距離が出ている場合、かなり理想的なスイング・体の使い方をしていると考えられます。特にプロレベルの6倍に達している場合、限界に近いと言えます。
その場合は、更なる飛距離アップを目指すには、ヘッドスピードのアップが一つの選択肢となります。
参考:公益社団法人 日本プロゴルフ協会>ヘッドスピードを早くする方法とは
但し、身体能力を超えて無理にヘッドスピードを上げると、どこかに歪が出やすくなります。現在の理想的なスイングが崩れて正確性に欠けると、大きな飛距離ロスの可能性もあります。