タイトリスト TS2 ドライバー 試打&評価
タイトリストから2018年後期に発売されているTS2ドライバー。これまでのモデルとは名前も思想も刷新され、注目のモデルとなっています。これまでにないTSシリーズ、TS2ドライバーとTS3ドライバーの2モデルが発売されていますが、本記事ではTS2ドライバーを取り上げます。
TSは9系の流れを汲んでいるか!?
これまでのタイトリストユーザーのゴルファーにとって、これまでの915、917といった9系とは全く異なるのかどうか、気になるところです。
今回のTSモデルでは、TS2、TS3とモデルが分かれており、917D2、917D3とう分け方が踏襲されているのが分かります。
ヘッドサイズはTS2とTS3で同じ460cc
2、3と分けるモデルのネーミングはこれまでの9系と同じですが、分かりやすい特徴であったヘッドサイズには変化が見られます。
917D2、917D3では、460ccと440ccという明確な違いがあり、この点からスキルレベルの区分の一つとなっていましたが、TSモデルでは共にルール限界の460ccとなっています。
実はTSドライバーは従来のタイトリストのツアー向けと違って、やさしくなったという声が聞こえてきており、このヘッドサイズの変化もそのような論調が出てくる背景になっています。
TSモデルのテーマは、”スピード”
TSドライバーの共通的な特徴としては、スピードが挙げられます。そもそもモデル名であるTSの意味は、Titelist Speedでして、これまでツアープロに視点が向いていると言われていたタイトリストですが、TS モデルは”スピード”をテーマに開発されています。
これは、最近の傾向として、プロであっても難易度の高くない方を選択する割合が増えてきたり、難易度が最も高いモデルの開発をやめたりと、全体的な難易度を下げてきている流があります。
タイトリストについても、ツアープロの要望に沿った難易度の高いクラブから、許容度や汎用度の高いモデルにシフトしてきたと言えるのかもしれません。その意味は、一般ゴルファーがタイトリストを選択しうるチャンスが広がったと言えます。
TS2ドライバーの試打・評価--マーク金井
・ソールを見ると、91シリーズにあったスリットとシュアフィットCGがない。
・バックフェースにウェイトがある。ヘッドの重量は調整できる。
・ヘッドのヒール側が膨らんでいて、VG3に似ている。
・ジャンルで言うとテーラーメイドのM4,エアロバーナー。
・ヘッドの軸周りのモーメントが大きく、直進性が強い球が打ちやすい。・左へのミスが出にくい。
・タイトリストスピードというだけあって、少々芯を外しても球を強く押してくれる。
TS2の特徴の一つはやさしさ
さて、ここまでTSモデルと従来の9系モデルとの違いにフォーカスしてきたところで、TS2モデルそのものについて触れていきましょう。
TS2ドライバーは、TS3がディープなのに対してシャローとなっています。慣性モーメントが大きく、有効打点エリアが広くなっており、寛容性が高くなっています。
TS2ドライバーの試打・評価--中井学
・TS2はアマチュア寄り、TS3は操作性が高く上級者向け
・TS2は重心調整機能がなく、重心深度が深く低くなっている。
・重心の深さがヘッドをターンさせないので、直進性・やさしさを感じさせる。
・飛距離が200~230ヤードぐらいのゴルファーでも十分打ちこなせる。
TS2には重心調整機能は無い
ヘッド体積はTS2とTS3で違いがなくなりましたが、重心調整機能については違いがあります。SURE FIT CGウェイトと呼ばれる重心調整機能は、TS3のみに搭載されています。TS2が直進性の高い弾道と表現されているのに対して、TS3はマルチな弾道とされているのが、この調整機能の有無によります。
逆に言えば、TS2は打ち出しやスピン量が最適化されていますので、スキルレベルが高くないゴルファーが安心してそのまま使いやすい方であると言えます。